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josei1

大して気にするようなことでもないのに、気になりだすと頭から離れないという経験はありますか?

手を何度も洗ってしまったり、玄関やドアのカギを閉め忘れていないか何度も確認したり、抜いたコンセントで火事にならないか見張ってしまう。

本人の意思とは関係なく不快感や不安を覚える強迫観念と、その苦痛を振り払おうとするためにとる強迫行為に囚われてしまう状態を、強迫性障害(OCD)と呼びます。

素直な女性

自分をコントロールできないために家族に依存してしまい、行動を共有させようとしたり、泣いたり暴力で脅したりと家族へコントロールを求めようと巻き込んでしまう場合も…。


原因は脳内の神経伝達物質の機能異常だと言われています。

几帳面な人完璧主義な人がかかる傾向があり、国内外の芸能人も悩まされている方が多いです。
今回はそんな強迫性障害に悩む芸能人エピソードをお伝えいたします。


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佐藤二郎さん

 俳優の佐藤二郎さんは自身が強迫性障害を抱えていることを告白しました。
 2008年には自身の体験を基に監督や脚本、出演も勤めた映画『memo』を公開しています。

 佐藤二郎さんの場合、『頭に浮かんできた脈絡のない言葉を、メモしなければ何も手がつかない』という症状で、一種の『確認行為』と言えるでしょう。
 初めて強迫性障害が現れたのは小学生のときでした。

答案用紙を塗り潰す
長時間のプレッシャー

答案用紙を塗り潰す

 テストの時間、答案用紙に解を導く公式をメモ書きする人も多いと思いますが、佐藤二郎さんは思いついたことをそのまま書いてしまい、書いた言葉を鉛筆で消していくうちに、まっ黒な答案用紙になってしまいました。

 それを不可解そうに見る先生の反応に、当時の佐藤二郎さんも「自分は普通じゃないのでは…」とショックを感じてしまいました。
 周囲と自分が少し違う、社会に馴染んでいない子供にとって辛く感じた経験でしょう。

長時間のプレッシャー

 現在も強迫性障害を抱えている佐藤二郎さんはメモが手放せず、舞台など長時間メモがとれない場合は、太腿に爪でメモをとって乗り切るなどして対処されています。
 佐藤二郎さんは長い時間プレッシャーに晒されることで起きやすくなるため、俳優という仕事をする上では避けて通れないでしょう。

遠野なぎこさん

 2013年7月付に自身のブログで強迫性障害の闘病中であることを告白した女優の遠野なぎこさん。
 遠野なぎこさん自身もカミングアウトするつもりはなかったのですが、とある相談者さんへの回答として自身の心情も含めて綴っていました。

周囲への無理解に対する諦め
極度の確認行為

周囲への無理解に対する諦め

 告白しなかった理由は『なかなか周りの人に理解されにくい症状だから』で、心が健康な人には不思議な光景にしか映らないだろう、と遠野なぎこさんは思っていました。
 しかし遠野なぎこさんと同じように、強迫性障害に苦しむ人がテレビで告白する様子に考えを改め、今回の質問でカミングアウトに踏み切りました。

 それまでの心情と重ねて「自分の奇妙な行動は恥ずかしいもの」と感じて、周りにばれないように必死に隠して、誤魔化すことで孤立してしまう……遠野なぎこさんは「摂食障害と同じで立派な病の1つ」と主張しています。

極度の確認行為

 遠野なぎこさんは『戸締りと火事の発生を恐れ、何度も確認してしまう』という確認行為という症状でした。

 火事を経験したことがある訳ではないのに、IHコンロやコンセント、ドライヤーに恐怖心を抱いてしまい、怖くてその場から離れられなくなってしまうほどで、
 愛猫が外へ飛び出してしまうイメージが出掛けに浮かぶと、何十回も窓の施錠を確認してしまうこともあると告白しています。

 遠野なぎこさん自身も「自分でも奇妙な光景だと思う」とコメントしており、摂食障害と共に克服しようとしています。

キャメロン・ディアスさん

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海外で活躍するセレブも例外ではありません。

過去にキャメロン・ディアスさんも強迫性障害だったことを告白しています。

ドアノブへの恐怖

キャメロン・ディアスさんは『清潔恐怖、洗浄』タイプで、たくさんの人が手を触れるドアノブの汚れや細菌汚染に恐怖を感じてしまい、自分でドアを開けられなくなってしまったことも。

 自宅のドアノブも例外ではなく、塗装が剥げるまで綺麗にしたり、何度も手を洗う状態もありました。

 この症状についてキャメロン・ディアスさんは「ある種の平穏を感じる」とコメントしており、不安を解消する手段となっていたことが窺えます。

しかし、海外のセレブの多くは自己判断で強迫性障害を患っていると判断してしまうこともあり、ダイエットについて語るように面白おかしく告白する様子に専門家が苦言を呈すなど、強迫性障害に対する印象は日本と異なることが窺えます。

実際に罹患していらっしゃる方もいるので、やはり病院で相談するのが一番ですね。


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上記以外の芸能人一覧

  • 鬼龍院翔さん(ゴールデンボンバー)
  • 村本大輔さん(ウーマンラッシュアワー)
  • ウド鈴木さん(キャイーン)
  • 坂上忍さん
  • 丸山茂樹さん
  • 草間彌生さん
  • ハワード・ヒューズさん
  • レオナルド・ディカプリオさん
  • デビット・ベッカムさん
  • アマンダ・セイフライドさん
  • ペネロペクルスさん

まとめ

 サッカーのデビット・ベッカム選手は2006年に左右非対称やペアではないもの、揃っていない状態に不快感を覚える不完全恐怖症であると告白しました。

 プロゴルファーの丸山茂樹選手も自宅内を全て真っ白にすることで、不潔恐怖への大胆な対策をとられています。

 一方、メジャーリーガーのイチロー選手も決まったスケジュールとメニューで過ごす儀式行為に似た行動をとっていますが、イチロー選手ご本人が困っているというお話は聞きません。

 自覚症状が出にくい病気でもあると同時に、本人やご家族、周囲の人間が悩まされていなければ、こだわりの強さが病的に見えるだけとも言えるため、非常に判断が難しいです。

 冒頭のとおり、強迫性障害にかかりやすい人は完璧主義、几帳面な人が多いためかこだわり病など成功者がかかる病気のように取り扱われる場合もありますが、実際に悩んでいる立場にとってみると喜ばしい問題ではいないでしょう。

josei1

現在は医学の進歩により投薬治療、認知行動療法など強迫性障害は積極的に治療に取り組めば改善も見込める病気だとされています。


 つきまとう不安を乗り越える為にも、まずは病院に相談してみましょう。